毎日の生活の中で、意識しなくて目に飛び込んでくる様々な「色」カラーセラピーは、その「色」の持つ力を借りて、心身のバランスを整える「色彩療法」です。「色」の持つ力は人間の身体的・心理的な治療に役立てられてきました。最も古いものは、19世紀に結核の治療法として利用された「ヘリオセラピー」と言われています。ヘリオセラピーはランプの光を用いた「光線療法」ですが、遡ると西洋医学の父ヒポクラテスが考案した「太陽療法」です。(日光の力で身体の自己治癒能力を高めるという考え方) 古代ギリシアの人々の間で普及した「太陽療法」が時代とともに変化し、人工的な光を利用した治療法になったと言われています。現代では実際に光を浴びるのではなく、「色彩心理学」を基盤とした様々なカラーセラピーシステムが開発されています。カラーセラピーと聞くとスピリチュアルなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実は、私たちは「色の持つ力」を日常的に利用しています。 ・危険な場所であることを警告する→赤や黄色の看板や標識・食欲を減退させる→青色のカレー・リラックス効果が得られる→お部屋の観葉植物(グリーン)・初対面の人や面接の時に誠実さ・真面目さをアピールする→は、汚れのない白いシャツを着る・喪に服す時→黒い服を身につけるまた、企業のイメージを印象付けるために使われているコーポレートカラーは色の組み合わせをパッと見ただけでその企業を思い浮かべることができます。これは、色が私たちのなかに、無意識にイメージとして浸透しているからです。 このように、色には人間が本能的に持つイメージ、文化的に身につけたイメージがあり、カラーセラピーでは「人間が色に対して潜在的に持っているイメージ」を利用して、クライアントの潜在意識、心の声に直接アプローチしていきます。カラーセラピーは、心の中にしまっているものを取り出すのに、とてもすぐれたツールです。 カラー セラピーの特徴は潜在意識にダイレクトにアプローチできること。カラーセラピストは、クライアント自身が選んだ色を言葉にしていくお手伝いをします。潜在意識に直接はたらきかけ、心の声の言語化をサポートすることで、「気づき」の速度が速まります。「自己認識→自己受容→自己成長」色を使ったカウンセリングと色の効果を使って心に働きかけるカラーヒーリングを受けることで自分の気持ちや望み、既にある答えなど心の声に「気づく」ことで、感情と思考のバランスを整え悩みから少しずつ解放され、成長が促されます。カラーセラピーは、ストレスの多い現代社会において気軽に行えるメンタルケアのひとつです。